眼瞼けいれん

眼瞼けいれんのイメージ写真

眼瞼けいれんはまぶたの筋肉が自らの意思とは関係なくひきつっている状態を総称して眼瞼けいれんと言います。
これは、目の周りを囲む筋肉(眼輪筋)が意図せずに収縮することで、瞼が開きにくくなる疾患になります。
瞼がけいれんするとは限りません。40~50代以上の女性に好発すると言われています。

このような症状が発生する原因には、原因が特定できない場合、薬物の使用による場合、パーキンソン病などの疾患といったことが考えられますが、そのほとんどが本態性眼瞼けいれんと言われる原因不明のものです。
薬物が原因となる薬物性眼瞼けいれんでは向精神薬、抗ヒスタミン薬、睡眠導入薬などが原因薬物として挙げられています。

顔面けいれんとは

それに対して、顔面けいれんは顔の半分の筋肉が自分の意志とは無関係に収縮する病気で、顔面神経麻痺後の後遺症としてよくみられます。
また、脳腫瘍の症状の一部として顔面けいれんが出ることもあり、頭蓋内精査が必要になることもあります。

症状について

眼瞼けいれんでも顔面けいれんでも瞬きが異常に多い、目が開けにくくつぶっていた方が楽に感じるという症状が見られます。
そのほか、光をひどく眩しく感じる、眼痛、異物感、目の乾き、かゆみなどの症状も見られます。
進行すると、目が次第に開けづらくなり、最終的には瞼が閉じて物を見ることが困難になることもあります。

治療法について

眼瞼けいれん、顔面けいれんそれぞれ違う病気ですが、顔の筋肉にボトックスという薬剤を注射することで症状の軽減が見られます。
眼瞼けいれんの根治療法はありませんので、ボトックス注射が第一選択になります。
また、内服薬(抗けいれん薬等)による薬物療法もあります。
眼瞼けいれん重症患者様につきましては、眼輪筋を切除する手術、あるいは瞼を持ち上げる手術といった手術療法を併用することもあります。